【解雇の判例紹介】「フォード自動車事件」

投稿日: カテゴリー: Megumi-SR NEWS

<事件の概要>

日本 IBMに在籍していたKは、「人事部長」という役職でフォード自動車(日本)と契約、フォードに入社。しかし「積極性を欠き」「能率が極めて悪く」「引き続き勤務せしめることは不当である」という理由で解雇されました。そこでKはこの解雇効力を争い裁判を起こしました。

<判断・判決>

Kがフォードに入社した理由の一つに、職務が人事の仕事で、人事部長という地位で採用されることにあったこと、フォードもKを人事部長以外の地位・職務では採用する意思がなかったこと等が認められるので、「人事部長という地位を特定した雇用契約である」と判断されました。よって、Kを配置換えするなどの余地がなく、会社から排除する以外に方法はないと判断され解雇は有効と判決。 Kが請求した解雇通達後の未払い給与などは棄却となりました。

通常、能力不足の解雇は難しいのですが、フォード自動車は、従業員の地位と職務のために有効となりました。やむを得ず能力不足での解雇を行う場合は、配置転換や教育をしっかりしても改善されなかったという、解雇の回避のための努力が必要です。また、不当解雇で紛争となった場合、解雇回避の努力の証拠が必要になります。始末書や指導書は大事です。