[判例]ハイヤー運転手は口ひげを剃る義務がある??

投稿日: カテゴリー: Megumi-SR NEWS

接客業のハイヤー運転業において、「口ひげ」はNGかどうかが争われた風変わりな事件です。
昭和53年に東京地方裁判所で起きた「イースタン・エアポートモータース事件」をご紹介します。  

≪事件の概要≫

全日空のパイロット等の送迎ハイヤー会社に勤める運転手Tは、口ひげを蓄え始めた1年後に会社から口ひげを剃るよう命じられ、従わないと勤務させてもらえず待機扱いを受けた。その約一月後に、会社はTに対し事務所への立ち入りを禁止する旨を文書通告。会社は、「乗務員勤務要領」の「平素における乗務員自身のたしなみ」の項に、「ヒゲを剃り、頭髪は綺麗に櫛をかける」と記載した内容に従う義務があることを主張した。その後、Tは労働契約上の義務がないことの確認を会社に請求した。

≪判例≫

  
Tの請求を一部容認した。
「口ひげは、服装、頭髪等と同様元々個人の趣味・嗜好に属する事柄であり、本来的には各人の自由である」と認めつつも「契約上の規制を受けることもあり得るのであり、企業に対して無制約な自由となるものではない」としている。だから、「口ひげ、服装、頭髪等に関して合理的な規制を(企業が)定めた場合、…従業員は、これに添った労務提供義務を負う」と説明。
以上の事実に照らし合わせると、今回は「規定又は諸規定と解釈できず」「業務上の指示・命令」のひとつと判断。
すると、今回は「乗務員勤務要領」の「ヒゲ」が口ひげに該当するかどうかが争点となる。記載のヒゲは「無精ヒゲ」のような不快感を伴うものと解せるので、Tの口ひげは該当せず、よって会社の主張に理由がない、という判決となった。

                                   

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